CG STAR LIVE vol.02 「new generations★Brilliant Party!」 に行った感想

新宿、名物ゴジラでおなじみの東宝ビルの裏。
「VR ZONE SHINJUKU」へ「THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS new generations★Brilliant Party!」を観に行ってきた。

そもそも「CG STAR LIVE」って何ぞ?

端的に言うと、液晶の有る密室で投影されるキャラクターの映像を観ながら楽しむライブである。
VR ZONEで開催されているものの、VR感は特に無く、バンナム管轄の都合のいいシアターがここだったのかな?と言った感じ。

椅子は無く、オールスタンディング。整理券番号順に入場。
床はフラットになっているので単純に整理券番号が後ろになればなるほど見づらくなる仕様である。
傾斜をつけてくれたら良いのにーと思うもののバランスを崩す人が出たら危ないからだろうか。難儀である。

全体の流れ

1.「ライブの注意事項」(自分の回は卯月だった)
2.できたてEvo! Revo! Generation! (Game Size.)
3.Star!! (Game Size.)
4.教えて!シンデレラ (サイリウムの色で内容分岐)
5.シャッターチャンスタイム(全員しゃがんだ後、後列の人から順番に撮っていく)
6.ソロ曲1曲披露 (サイリウムの色で内容分岐。自分の回は「ミツボシ☆☆★」。)
7.今月誕生日を迎えるプロデューサーを祝う
8.Stage Bye Stage (Full Size.)

アンコール
9.お願い!シンデレラ (Game Size.)
10.舞台裏のお喋りが聞こえてくる

(7の位置が微妙かも……?
4と5はアイドルごとに行われて卯月が4/5をやったら凛が4/5をして……というループ。)

CG映像の感想

ニュージェネレーションズ3人のモデルはデレステからの流用では無く、今ライブのために新造されている。
デレステのモデルは顔が少し大きめに作られている(デレステのMVは動きメインの”ライブ”というより表情が大きな意味を持つ”MV”っぽいのが多いのでマッチしていてとても良いと思う)のだが、これは等身高めのモデル。

素体と2Dライクなシェーダなんかを見てるとミリシタを思い出す感じでいかにもバンナム製という感じ。
輪郭線入れてもっと反射をテカらせて少し頭身下げたらミリシタに投入されても違和感無いと思う(?)

正直上のPVを見たときは「少し不気味じゃない?」と思ったけど直撮り&圧縮劣化出てる映像じゃなくて自分で液晶で見てみる分にはそんなに違和感無かった。
新曲「Stage Bye Stage」は結構激しいダンス部分もあり、待機部分もあり、今までの曲のフリとはかなり印象が違う。
既発曲のフリなんかは既にデレステとかで知っているわけだけども、個別のモーション差分とかが楽しい[1]のと、デレステはかわいらしくふわふわ動くけどこっちはシャキシャキキレ良く動く感じでモーションの傾向が違うので結構新鮮に見れました。

ライブなので歌って踊る以外にMCもありますが、少し動きにわざとらしさを感じてしまうところはあるかも。
事務所ではなくステージ上なのでリアクションがオーバーでもそれほど不自然では無いけども、待機モーションが少し大きいかな。でもここらへんを改善するのはかなり難しそう。

ライブ衣装は上のPVでもわかる通り靴とスカートの下の段(なんて言えば良いの?)がピカピカ光るのと透けリボンがついているのが印象的。
下段のスカートのヒラヒラが細かくてすごいと思ったし透けリボンなんかは暗闇に映えて美しい。でも下半身が凝ってる分上半身がなんかのっぺりして見えたから布っぽいテクスチャ欲しいな、って思ったり。

…とか色々無秩序に書き連ねてみたけど全体的な感想としては新鮮なもので満足でした。
シアター投影じゃなくてVRヘッドセットつけてもっとじっくり見てみたいと思うくらいに良かった。

でも「キャラクターのライブが見たい人に勧める」のは難しいかもしれない

CG映像は悪くなかった、という話は上の章の通り。

ただ、ぼくがCG STAR LIVEに期待していたものとして、「声優ライブというものが好きではない人と共有できるライブ体験」があったのだが、そういった観点ではかなり微妙かもしれない。

現状声優ライブ肯定派のオタクが多数派なので見えづらくなってしまっている問題だが、
「中の人に興味が無いのに中の人が出てるだけのライブに行く意味がわからない」
「キャラ声で生で歌ってくれるのは魅力的だけど声優によるキャラクターの私物化発言とかを観てしまうのが嫌だ」
とかそういう理由から声優ライブそのものをあまり好まない層も確かにいる。
というか僕も中の人のライブの発言をキャラクターに逆輸入する風潮が嫌いなので正直全肯定はできてない。

そういった点で、CG STAR LIVEはかなり魅力的に見えた。
MRと違い臨機応変な対応はできない一方、録音した音声を流すだけのぶん、セリフは全て事前に監修が入るため、「中の人」を意識することもキャラクターが壊されるおそれも無いと考えられるためだ。

しかし、現実は違った。というのも、台本の設定が曖昧なのだ。
声優ライブでは、声優が観客に対して「プロデューサーさん」と呼びかける。
奇妙な光景ではあるが、「THE IDOLM@STER」という作品のイベントで、プレイヤー・あるいは作品のファンの総称である「プロデューサーさん」に対して呼びかけていると考えれば、これは不自然なことでは無い。

一方CG STAR LIVEでキャラクター達が「プロデューサーさん」と呼びかければどうだろうか。
それは、観客の私たちが彼女らに対して「プロデューサー」という立ち位置であることを示しているとしか取れない。
だとしたら、このライブは何なのであろうか。

なぜ彼女たちアイドルは不特定多数の「プロデューサー」に対してライブパフォーマンスをしているのだろうか。
なぜ「会いに来る」という表現を使うのか。職務上ライブ以外の形でも何かしら会っているはずではないのか。

そういった状況が曖昧なまま、整合性がつかないままライブが進行していくのである。

極め付けはラストである。
渋谷凛が、最後に「これからもアイマスですよ、アイマスー!」と言って場を締める。
しかしどうだろうか。彼女らの世界に「THE IDOLM@STER」という概念はあるのか。[2]
無いとしたら、彼女は何を指して「アイマス」と言い、何をプロデューサーに伝えようとしているのか。
もし「今まで声優が行ってきたライブのフォーマットをなぞってファンサービスをしているつもりだった」以上の意味が無いならば正直少し悲しいものがある。

声優ライブが「プロデューサーさん」向けになるのはある種逃れられない構造があるとしても、
アイドルであるキャラクターたちにはプロデューサーさん以外にもファンがいるのだから、無理に「プロデューサー」を絡めずに作品世界でのファン向けのライブを再現する形でも良いのではないだろうか……?

どうしても対プロデューサーみたいな形を貫きたいなら「ゲネプロですよ~」みたいな前置きをつけてVRコンテンツにして1人で没入させる方が矛盾が発生しにくいと思う。

総括

CG映像には満足したし、なんだかんだ5300円分払う価値がある新鮮な体験があったと思う。
もし声優ライブによく通ってる人で行くか行かないか迷っている人がいたらとりあえず行って良いと思う。
他のオタクの行動を気にしないスキルとか多少は装備してるわけだしある程度見どころを探すのにも慣れてるわけだから違和感よりも新鮮な驚きの方が勝つ……と思う。
逆にそういったライブは好きじゃなくて、「キャラクターのライブだから行ってみようかな……?」という人は少し厳しいと思う。

個人的には先に述べた台本とか色々腑に落ちないところがあるから多分リピートはしないしキャラクターが変わっても行くかは微妙かな。担当が来たら話は別だけどそういう機会が来ることはまず無いだろうし、そのぶんでスカチケとか買うと思う。

補足

[1]^
MVではなくライブという体裁なので、映像は常に定点であり、各自のモーション差分はじっくり観察することが出来る。

“映像”として観てしまうと「カメラワークも無いし派手な演出もそんなに無いしクソつまんねえな」という気分になってしまうこと請け負いなので本当に彼女らが目の前にいると思いながら動きをじっくり観察することをオススメする。

[2]^

劇場版『THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ!』の主題歌・「M@STERPIECE」の一説、

NEVER END IDOL
M@STERPEACE!!

について作詞のyuraさん本人が言及しているツイート。
765プロの世界と346プロの世界は別なのでこれを引用してもしょうがないと思い本文には挿入しなかったが、
私たちには意味がある文章でありながら、作中で彼女らが歌う曲として世界観を壊さない配慮が好きである。