モーニング娘。 15thアルバム 「⑮ Thank you ,too」感想またはレビューもどき

「⑮ Thank you ,too」、発売おめでとうございます!……いや、発売から二週間近く経ってますごめんなさい。
なかなか感想を共有したくなる一枚だけどフォロワーに聞いてる層がいなさそうなので、はじめてブログでのCDレビューなどというものをしてみようと思います。

アルバムタイトル

「Thank you ,too」。つまりこちらが感謝しているのは前提なわけです。良い度胸してんなテメー
そして感謝を返されてるはずなのにジャケットは笑ってない。
初回限定盤のジャケットは1stアルバム「ファーストタイム」のセルフパロディなのでまあ笑ってなくても良いとして通常盤ジャケット(記事冒頭のやつ)も笑ってないのは凄いですね……。責任者呼んでこいヤッ!

発売前からタイトルの意味について「3+9+2=現メンバー14人」とか「39+2=歴代41人」とか「1+5+3+9+2=20周年」とか色々予想されてたので発売前後になったらつんくがドヤ顔でブログとかにライナーノーツ書いてくれると思ってたんですが(偏見)未だに来てなくて寂しいです。

各曲レビュー!

特記ない限り作詞・作曲:つんく/歌:モーニング娘。’17。

1. 「ジェラシー ジェラシー (Album Version)」 / Rapアレンジ:U.M.E.D.Y. / 編曲:大久保薫

「14章 ~The message~」の「TIKI BUN (Album Version)」はイントロ増えたりブレイクが変わったり(この表現で良いのかな?)してましたが今回はトラックのリアレンジは無さそうですね。
ジェラジェラはシングルで既に完成されていたと思っていたので乱されなくて嬉しかったり。

歌割が14人用に変更されてるので多少違和感が無いでもないですが、updateの時みたいに「いなくなった誰かを埋める」んじゃなくて「2人増えた」だけなので聞いてるうちに慣れられそうです。
全員集合は喜ばしいことなので今回のアルバムミックスは素直に高評価です。

2. 「ロマンスに目覚める妄想女子の歌」 / 編曲:大久保薫

イントロも「What is LOVE?」っぽいですが歌詞もつんくの説教路線なのでコンセプトの被りを感じます。

世界を見渡すけど日本ってやっぱりすごくない!?
ダイエットするよりも中身鍛えて愚痴愚痴言うエナジー違う事に使わねば

世紀末にも「日本の未来は世界が羨む~」とか言ってたけど今回は「日本凄い」の後に「ダイエットするよりも中身鍛えて」のフレーズが入ってるので当時よりも今の日本に危機感を覚えてたりするのかなあ、と勝手に胸の内を探ってみたり。

収録順番的にジェラジェラを引きずってしまうので「日本ヨイショも日本sageも言ってるだけでは何も起きないしそれだったらジェラって行動起こせ!」みたいに解釈したくなりますね。
ジェラシーなんて向上心ないと持てませんしね。決して悪いことじゃないんだよ、原動力なんだよって言いそう(推測)。

3. 「CHO DAI」/ 編曲:平田祥一郎

冒頭の音からAメロの構成で「ウルフボーイ」を思い出したのは私だけじゃないはず。
でも「ウルフボーイ」は結構感情変化が激し目でそれがストリングスとかに表れていたのに対して
「CHO DAI」はひたすら内向的である種の諦め(過度に期待しない)を感じさせられて対照的ですね。
あっちもドラマチックなスルメ曲だったと思うんですがこっちも気に入りました。むしろこっちのが好みかも。

4. 「私のなんにもわかっちゃない」/ 編曲:大久保薫

言葉のリズムが良くてやたら頭に残る曲です。
個人的にはA/Bメロの歌い方が語勢が強くて微妙に違和感あったり。もう少し湿り気というか柔らかさ欲しいですね……。
「何もわかっちゃない」の後に入る\Woo!/って感じの合いの手が個人的にはシュールで堪らないんですけど、
これも確実に印象を深めてる一因の一つなのでその功罪に関しては何とも言いづらいですねw
モーニング娘。’15でもレコーディング済らしいしそっちのバージョンも是非聞いてみたいなあ。プッチベストにtype-0として収録されるかと思ったらされないし。どういうことだよアップフロント!(?)

5. 「邪魔しないで Here We Go!」/ 編曲:大久保薫

64thシングルA面曲。
リリース時も「ライナーノーツも相俟ってメンバーと同士の関係性についてやたら考えさせられる曲だなあ」って印象だったんですが今も大体変わってないですw

アルバム内では「私のなんにも~」で周りの無理解に苦しみながら進退に窮していたのが「邪魔ンゴ」で吹っ切れて離れていく感じで綺麗なストーリーができてますね。制作時期も全然違うはずなのにやたら整っている神秘よ。

6. 「Style of my love」/ 編曲:大久保薫 / 歌:飯窪春菜・小田さくら・牧野真莉愛

なんというか……アダルティーというべきか昔の夕方アニメのエンディング感。「少しオトナ」って感じ?
若い声じゃなくて適度に熟成された声で聞いた方が雰囲気出そうw

これも前2曲と連続で聞くと「色々振り回されてたけど自分は自分にしかなれないことに気づいた」みたいな感じで凄いストーリーっぽい。こういう聞き方ができるのもアルバムの醍醐味ですよね。

7. 「ナルシス カマってちゃん協奏曲第5番」/ 編曲:平田祥一郎

「ヒャダインにこのタイトルで歌作ってってお願いしたら凄い電波ソング作ってきそう!」みたいな曲名からこの歌謡曲。

電波ソングをイメージしちゃうくらいに自分は「ナルシス要素<カマってちゃん要素」かな?と予想してたんですけど 実際は「ナルシス要素>カマってちゃん要素」な一曲でした。

「ナルシス カマってちゃん」ってなんか良いフレーズですよね。自分も自己顕示欲に駆られたとき「ナルシス カマってちゃん」と自戒しようと思います。(こんなこと書いてる時点でできてない)

8. 「青春Say A-HA」 / 編曲:大久保薫

(このアルバム比で)めっちゃキャッチーな曲ですよね!
実際他の曲って聞いてて気持ちいいけど自分が歌うには少し難しかったりするじゃないですか。
この曲はサビもわかりやすいし比較的歌いやすい。だから皆もカラオケで入れて是非周りを困惑させよう!って感じ。

……なんて話は置いといて、「wow wow say aha」のフレーズが聞いてて気持ちいいですよね。こういうのをフックソングというのかしら。リリースタイミングのせいでこぶし騒動と結び付けられてることについては笑っていいのかどうかわからないよ!

9. 「若いんだし!」 / 編曲:平田祥一郎

(このアルバム比で)めっちゃキャッチーな曲から(このアルバム比で)めっちゃ明るい曲です!
これだけネガティブな曲を並べられても「青春Say A-HA」で少し持ち直してから
「若いんだし!」で「まあなんとかなるんじゃね?」みたいな雰囲気に持ってくのは大分力押しを感じますね。
シングルの時には気づかなかった使い方です。

10. 「もう 我慢できないわ〜Love ice cream〜」 / 編曲:鈴木俊介 / 歌:尾形春水・羽賀朱音・加賀楓・横山玲奈

あれだけ恋人がどうとか他人にジェラシーとか社会的に悩んでたのに突然アイスクリームに対する愛を語り出しましたよ。
壮大な話をしてから悩みのスケールを身近に持ってくるのは「この地球の平和を本気で願ってるんだよ!⇒彼と一緒にお店がしたい!」でもやってたつんくの得意技ですけどこれは散々悩んだ後なので更にタチ悪いですね。でも許しちゃう。

11. 「弩級のゴーサイン」/ 作曲:星部ショウ / 作詞:児玉雨子 / 編曲:Yocke

無理やり明るい雰囲気を作ったところに「もう突っ走るぜぇ!」なこの曲。
この曲、ガムシャラに明るいわけでもヤケクソに明るいわけでもなく色々理性的に考えた結果の明るさって感じなのが好きなんですよね。「嫌なことあっても元気で良いだろ!」って感じ。

12. 「恋は時に」 / 編曲:大久保薫 / 歌:譜久村聖・生田衣梨奈・石田亜佑美・佐藤優樹・工藤遥・野中美希・森戸知沙希

そんな明るい雰囲気から急ブレーキをかけてスローテンポな一曲。
’14の「時空を超え宇宙を超え」、’15の「イマココカラ」、’16の「The Vision」とピアノ音とEDMの融合した独特の大久保薫ワールドな曲が年に1曲ずつ出ていたので今年もそんな感じの曲が1つあるのかな、と思ってたんですがこれはそれらともまた雰囲気が違う感じですね。
個人的には急ブレーキかけたならもう曲の世界を作り上げてほしかったというか……。結構音の多い編曲なのがマイナスに働いててあんまりいい印象持てないですね。音多めでも先にあげた3曲みたいな方向性だったらまだ多少落ち着きが出たと思うんですけど……。

13. 「女子かしまし物語 (モーニング娘。’17 Ver.)」 / 編曲:鈴木Daichi秀行

「女子かしまし物語(2004)」のモーニング娘。’17バージョン。
原曲は「他己紹介の形を取って」「個人をネタにしながらもあるあるネタに落とし込んで」メンバー紹介ソングに生まれてしまう内輪ネタ的寒さから逃げようとしてる感じがあるんですけど、その後の歌詞編バージョンは「自己紹介」で「あるあるじゃない個人ネタ」なのでどうしようもなく身内向け感出ちゃうんですよね……。
外に目を向けるべきなのか、アルバムの収録曲だからこれで良いのか。私にはわかりません^q^

14. 「BRAND NEW MORNING」 / 作曲:Jean Luc Ponpon & 星部ショウ / 作詞:星部ショウ / 編曲:Jean Luc Ponpon

63rdシングルA面曲。
「太陽が昇ったり沈んだり」なんて地球人からそう見えるからそう表現してるだけじゃん!『太陽が不屈だから』じゃないじゃん!」とか思っちゃう人間なので(そういうオタクでごめんなさい♪)、歌詞は微妙にしっくり来てないんですが、「これから何かが始まるぞ!」って雰囲気があって割と嫌いではないんですよね。

個人的な理想としてはこれを1曲目に置いて低音ゴリゴリ強化のリアレンジ+カッチョ良いイントロを追加して「BRAND NEW MORNING (Album Version)」にして欲しかったなーと思ってみたり。
「歌詞?そんなことよりトラックを聴いてブチ上がれよ!」「二番煎じ?いやいや元のクオリティを超えた上位互換だ!」って
言ってくれる気概が欲しかった。
むしろ今からでもPonponなり更なる大物なりに依頼して作って、買うから()

「通常トラックの最後」という配置は1番目に置かないなら次善の策として悪くないかなと思ってたり。
アニメの最終回の最後にオープニングを流して「物語は終わるけどこれからはまた彼らの新しい日常が始まるんだよ」って示すのと同じですよね。そういう意味でもやっぱりこれは呪縛的なほどに「はじまりの曲」なのだと思います。

Additional Track. 「愛の種 (20th Anniversary Ver.)」/ 作曲:桜井鉄太郎 / 作詞:サエキけんぞう / 編曲:鈴木俊介

「(雰囲気が)はじまりの曲」の後に「(歴史的に)はじまりの曲」を持ってきました。演出としては多少くどいんですけど「ライブのアンコール」みたいな雰囲気で悪くないんじゃないでしょうか。
鈴木俊介さんによってリミックスされてますが、原曲の雰囲気を残しつつ音の古さを排しているので割と真っ当に良いupdatedだと思います。
でもモーニング娘。20th verを聴いた後だと声の厚みが少し物足りなく感じちゃうよね。
とはいえせっかく名義を「私のなんにもわかっちゃない」を再録してモーニング娘。’17に揃えたのにこれだけ20th入れるのも変だし。
間をとって五線譜のたすき入れといた方が無難だったのかな?という気はします。そっちの方が余韻も残るしね。でも「愛の種を『撒き散らす』」っていう言葉の強さにサエキけんぞうイズムを感じるこの曲は大好きなので迷いますね……

P.S. サエキけんぞうさんもこのアルバムのレビューしてるみたい。

「15 Thank you,too」モーニング娘。'…

サエキ けんぞうさんの投稿 2017年12月14日木曜日

総評

初音源化曲多くて嬉しい!and 前半の怒涛のストーリー性が良かったです。正直「3年ぶりのアルバム」って時点でシングルA面大全集になる可能性は覚悟してましたし。
気になった点としては前半ストーリーを作り上げてたのに後半グダグダになってるところですね。はたしてこの曲順を決めたのは誰なのか……。

シングルも良いですがやっぱりアルバムにはアルバムしかできないことがあるので次のアルバムは3年後と言わず来年にも出してほしいですね。
もっとつんく曲をCHO DAI……(強欲)

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